
先に大切な注意点です。
この記事は、健康や睡眠に関する一般的な情報をまとめたものです。医療行為、診断、治療、専門的な助言を目的としたものではありません。
睡眠中に呼吸が止まる、日中の強い眠気が続く、朝起きても疲れが取れない、起床時の頭痛がある、運転中に眠気を感じるなど気になる症状がある場合は、自己判断せず医療機関や専門家に相談してください。
隣で寝ている家族やパートナーのいびきが、いつもより苦しそうに聞こえて、思わず目が覚めることってありますよね。呼吸が止まっているようにも見えて、このまま様子を見ていていいのか、それとも起こした方がいいのか、迷ってしまう気持ち、よくわかります。
夜中のことですから、救急車を呼ぶほどなのか、ただのいびきなのかも判断しづらいですし、起こすことで相手の睡眠を妨げてしまうのではないかという心配もありますよね。
実は、いびきが苦しそうに見えるとき、起こすべきかどうかは状況によって変わってくるんですね。
今回は、いびきが苦しそうなときに起こすべきかどうかの判断の目安と、今その場でできる対応、そして受診を検討した方がいいケースについて、できるだけわかりやすく整理してみます。
苦しそうないびき、まず何を確認すればいい?

いびきが苦しそうに聞こえるとき、まず落ち着いて確認したいのは、呼吸が止まっているかどうかなんですね。
いびきには、鼻づまりや疲れ、お酒を飲んだあとなどに起こる単純ないびきと、呼吸が一時的に止まってしまう睡眠時無呼吸症候群(SAS)に関係するいびきがあります。
この2つは、対応の緊急度が変わってくるため、分けて考える必要があるんですね。
確認したいポイント
- いびきの音が途中で止まり、無音になる時間があるか
- 胸やお腹が動いているか(呼吸の動きがあるか)
- 顔色が悪くなっていないか(青白い、唇が紫っぽいなど)
- 息苦しそうに突然起きたり、もがくような動きがあるか
- 意識がはっきりしているか
もし呼吸が長く止まっている、胸の動きが見えない、顔色が悪いといった様子が見られる場合は、注意が必要かもしれません。
起こすべきケースと、様子を見てもよいケース
すべてのいびきに対して、すぐに起こす必要があるわけではないんですね。
ただし、危険なサインが見られるときは、そのまま放置せずに対応した方が安心です。
起こすことを検討した方がよいケース
- 呼吸が20秒以上止まっているように見える
- いびきの途中で無音になり、その後苦しそうに息を吸い込む
- 顔色が悪い、唇の色が紫や青っぽい(チアノーゼ)
- 胸が動いておらず、呼吸している様子がない
- 意識がもうろうとしている、呼びかけに反応しない
- 胸を押さえたり、苦しそうに起き上がろうとする
これらの様子が見られるときは、無理に揺さぶらず、優しく声をかけて起こすことを検討してください。
起こしたあとは、呼吸が戻ったか、意識がはっきりしているか、顔色が戻っているかを確認してくださいね。
様子を見てもよいケース
- いびきはかいているが、呼吸は続いている
- 胸やお腹が規則的に動いている
- 顔色は普段と変わらない
- お酒を飲んだあとや、疲れているときの一時的ないびき
- 鼻づまりがあり、口呼吸になっている
こうした場合は、無理に起こさず、まず体位を変えてみるなど、別の方法で対応してみるのもひとつです。
今すぐできる対応
苦しそうないびきに気づいたとき、起こす前にまず試せることがいくつかあります。
横向きに寝かせる
仰向けで寝ていると、舌やのどの筋肉が重力で下がり、気道が狭くなりやすくなるんですね。
横向きに体位を変えるだけで、いびきが軽くなったり、呼吸がしやすくなる場合があります。
背中にクッションや丸めたタオルを当てて、横向きの姿勢をキープするのも試してみるとよいかもしれませんね。
上半身を少し起こす
枕だけを高くするのではなく、上半身全体を少し傾ける方が、気道が確保されやすくなります。
背中の下にクッションを入れたり、ベッドの上半身側を少し高くするなどの工夫が考えられます。
ただし、首だけが曲がるような姿勢は、かえって気道を狭くしてしまうこともあるため、注意が必要ですね。
飲酒や薬の影響を確認する
その日お酒を飲んでいたり、鎮静作用のある薬を飲んでいる場合、筋肉がゆるんでいびきがひどくなることがあります。
一時的なものであれば、翌朝には落ち着く場合もありますが、頻繁に続くようなら注意が必要かもしれません。
鼻づまりがないか確認する
風邪やアレルギーで鼻が詰まっていると、口呼吸になり、いびきをかきやすくなります。
鼻づまりがひどい場合は、加湿したり、鼻を温めたりすることで、呼吸がしやすくなる場合もあります。
こんなサインがあったら受診を検討してください
いびきが一晩だけではなく、何日も続いていたり、日中の生活にも影響が出ているようなら、医療機関や専門家に相談することを検討してくださいね。
受診を考えた方がよい症状
- 睡眠中に呼吸が止まることが何度もある
- 日中、強い眠気が続く
- 朝起きたときに頭痛がある
- 起きても疲れが取れない
- 運転中や会議中に眠気を感じる
- 家族から「呼吸が止まっている」と指摘される
- いびきが以前よりひどくなった
こうした症状がある場合、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性も考えられます。
SASは放置すると、心臓や血圧にも負担がかかることがあるため、早めの相談が大切なんですね。
どこに相談すればいい?
いびきや無呼吸の相談先としては、以下のような選択肢があります。
- 睡眠外来・睡眠クリニック:睡眠に特化した専門的な検査と診断が受けられます
- 耳鼻咽喉科:鼻づまりや扁桃肥大など、気道の問題を調べることができます
- 内科:全身の健康状態を含めて相談できます
まずはかかりつけ医に相談して、必要に応じて専門の医療機関を紹介してもらうのもよいかもしれませんね。
家族ができる観察と記録
受診するときに役立つのが、家族による日常の観察記録なんですね。
いびきの様子や生活の状況をメモしておくと、診察時に医師とのやりとりがスムーズになります。
記録しておくとよい項目
- いびきの頻度(毎晩か、週に何回か)
- 呼吸が止まる様子(何秒くらい止まるか、何回あるか)
- 寝ているときの体位(仰向け、横向き)
- その日の飲酒の有無
- 日中の眠気の強さ
- 朝の体調(頭痛、疲労感など)
スマートフォンのいびき録音アプリを使って、音を記録しておくのも参考になる場合があります。
ただし、アプリの記録だけで診断が確定するわけではないため、あくまで補助的な情報として活用してくださいね。
年代や状況によって注意点は変わる?
いびきの見方は、年齢や状況によっても少し変わってきます。
子どものいびき
子どもがいびきをかいている場合、扁桃肥大やアデノイドが原因のこともあります。
口を開けて寝ている、寝相が悪い、夜中に何度も目が覚める、日中ぼーっとしているといった様子があれば、小児科や耳鼻科に相談してみるとよいかもしれません。
高齢者のいびき
高齢になると、筋肉の張りが弱くなり、いびきをかきやすくなることがあります。
また、心臓や肺の病気が隠れていることもあるため、急にいびきがひどくなった、呼吸が苦しそうといった変化があれば、早めに相談した方が安心ですね。
飲酒後のいびき
お酒を飲むと、筋肉がゆるんで気道が狭くなり、いびきが大きくなることがあります。
一時的なものであれば心配しすぎる必要はありませんが、毎晩お酒を飲んでいて、いびきや無呼吸が続くようなら、生活習慣の見直しも含めて検討してみるとよいかもしれません。
市販グッズや生活習慣の見直しでできること
軽度のいびきであれば、生活習慣の見直しや補助的なグッズで軽くなる場合もあります。
ただし、呼吸が止まるような症状がある場合は、まず医療機関に相談することが大切です。
試してみる価値があるもの
- 横向き寝をサポートする抱き枕
- 鼻呼吸を助ける鼻腔拡張テープ
- 口呼吸を防ぐマウステープ(鼻呼吸ができる人のみ)
- 適度な運動と体重管理
- 寝る前の飲酒を控える
- 禁煙
これらはあくまで補助的な対策であり、無呼吸や日中の眠気がある場合には、検査や治療が必要になることもあります。
よくある質問
いびきが苦しそうなとき、毎回起こした方がいいですか?
すべてのいびきに対して起こす必要はありません。呼吸が長く止まっている、顔色が悪い、意識がもうろうとしているといった危険なサインがある場合は、優しく声をかけて起こすことを検討してください。単純ないびきであれば、まず横向きにするなど、体位を変えてみるのもひとつの方法です。
何秒くらい呼吸が止まったら危険ですか?
一般的に、20秒以上呼吸が止まっている場合や、頻繁に無呼吸が見られる場合は注意が必要とされています。ただし、秒数だけで判断するのではなく、顔色や意識の状態、日中の眠気なども合わせて確認してくださいね。心配な場合は、医療機関や専門家に相談することをおすすめします。
横向きに寝かせれば本当に改善しますか?
仰向けで寝ると気道が狭くなりやすいため、横向きにすることでいびきが軽くなる場合があります。ただし、すべての人に効果があるわけではなく、無呼吸の原因が別にある場合もあります。横向きにしても改善しない、日中の眠気が続くといった場合は、検査を検討してくださいね。
いびきを録音しておくと受診時に役立ちますか?
いびきの音や無呼吸の様子を録音しておくと、診察時の参考になる場合があります。ただし、録音だけでは診断できないため、医療機関では専用の検査が行われます。記録は補助的な情報として活用し、気になる症状があれば早めに相談してくださいね。
まとめ|苦しそうないびきには、まず観察と状況の見極めを
いびきが苦しそうに見えるとき、起こすべきかどうかは、呼吸の状態、顔色、意識の有無などを総合的に見て判断することが大切です。
呼吸が長く止まっている、顔色が悪い、意識がはっきりしないといった危険なサインがあれば、優しく声をかけて起こすことを検討してください。
一方、単純ないびきであれば、まず横向きにしたり、上半身を起こしたりといった対応を試してみるのもよいかもしれません。
そして、いびきが何日も続く、日中の強い眠気がある、朝起きても疲れが取れないといった症状がある場合は、自己判断せずに医療機関や専門家に相談することが大切です。
夜中のことですから、判断に迷うこともあると思いますが、まずは落ち着いて様子を観察し、必要に応じて専門家の力を借りてくださいね。
あなたとご家族が、安心して眠れる夜を取り戻せますように。