いびき・睡眠の悩み

いびきで呼吸が止まるときは何科に行く?症状別の受診先と病院選びのポイント

いびきで呼吸が止まるときの受診先はどこ?症状別の受診ガイド

先に大切な注意点です。

この記事は、健康や睡眠に関する一般的な情報をまとめたものです。医療行為、診断、治療、専門的な助言を目的としたものではありません。

睡眠中に呼吸が止まる、日中の強い眠気が続く、朝起きても疲れが取れない、起床時の頭痛がある、運転中に眠気を感じるなど気になる症状がある場合は、自己判断せず医療機関や専門家に相談してください。

夜中に呼吸が止まっていると家族に指摘されたとき、不安になるのは当然です。ただ、その不安と同じくらい「どこに行けばいいのか」という迷いも大きいのではないでしょうか。

耳鼻咽喉科、呼吸器内科、循環器内科、睡眠外来…候補は複数あるけれど、間違った科に行って時間を無駄にしたくない。紹介状をもらって別の病院に行くのも手間がかかる。そんな「たらい回し」への不安を抱えている方も多いと思います。

ここでは、あなたの症状に合わせた受診先の選び方と、病院選びで失敗しないためのチェックポイントを整理していきます。

症状に合わせた受診先の振り分け

まず最初に受診するのは「耳鼻咽喉科」が基本です

いびきで呼吸が止まる原因は、鼻や喉の構造、肥満、筋肉の緩み、心臓や血圧との関係など、人によって違います。そのため、自分の状態に合った科を選ぶことが最初のポイントになります。

鼻づまりや喉の違和感が主な症状の場合

鼻が詰まりやすい、アレルギー性鼻炎がある、扁桃腺が大きいと言われたことがある場合は、まず耳鼻咽喉科を受診するのが基本です。

鼻の中の骨が曲がっている(鼻中隔湾曲症)、慢性的な鼻炎、扁桃腺の肥大など、気道を狭くしている構造的な問題があるかどうかを診てもらえます。内視鏡を使った検査で喉の状態を確認し、場合によっては治療やマウスピースの提案を受けることもあります。

アレルギー性鼻炎でいびきがひどくなるのはなぜ?対策と受診の目安も参考にしてみてください。

日中の強い眠気や肥満がある場合

運転中に眠気を感じる、会議中に意識が飛ぶ、朝起きても疲れが取れない、体重が増えてきたといった場合は、呼吸器内科または睡眠外来への受診が推奨されます。

これらの症状は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性が高いサインです。呼吸器内科では、簡易検査や終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG検査)を通じて、呼吸停止の回数や酸素濃度の低下を測定できます。

必要に応じて、CPAP治療やマウスピース治療など具体的な対策を提案してもらえます。睡眠時無呼吸症候群かもしれないと感じたら?自宅でできるチェックと受診の流れもあわせてご確認ください。

高血圧や不整脈、心臓の病気がある場合

既に高血圧や不整脈、心疾患で治療中の方は、循環器内科にもかかっておくと安心です。睡眠時無呼吸症候群は心臓に負担をかけるため、心不全や脳卒中のリスクが高まるとされています。

通院中であれば、まずはかかりつけの循環器内科医に「いびきと呼吸停止がある」ことを相談してみてください。必要に応じて、呼吸器内科や睡眠外来への紹介状を書いてもらえます。

お子さんのいびきと呼吸停止

お子さんがいびきをかいていて、呼吸が止まっているように見える場合は、小児科または小児対応の耳鼻咽喉科を受診してください。

子どもの場合、アデノイドや扁桃腺の肥大が主な原因であることが多く、成長に伴って改善することもあります。ただし、睡眠の質の低下は成長や学習に影響を与える可能性があるため、早めの相談が大切です。

詳しくは子供のいびきで受診するなら何科がいい?迷ったときの判断基準をご覧ください。

病院選びで失敗しないための3つのチェックリスト

同じ診療科でも、病院や医師によって対応できる範囲が異なります。特に、いびきや睡眠時無呼吸症候群に詳しくない一般の内科や耳鼻科では、「うちでは診られない」と言われて別の病院を紹介されることもあります。

無駄な通院を避けるため、受診前に以下の3点を確認しておきましょう。

①病院のホームページに「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」の記載があるか

病院やクリニックのサイトに、「いびき外来」「睡眠外来」「SAS対応」などの記載があるかを確認してください。記載がない場合、対応していない可能性があります。

電話で事前に問い合わせるのも確実です。「いびきと無呼吸で受診したいのですが、対応していますか?」と聞けば、スムーズに案内してもらえます。

②簡易検査・終夜検査(PSG検査)が院内でできるか

診察だけでなく、検査までできるかどうかも重要なポイントです。簡易検査(自宅で行う検査)や、PSG検査(病院に一泊して行う精密検査)が院内でできる病院なら、別の病院に転院する手間がありません。

検査設備がない場合は、紹介状を書いてもらって検査可能な病院を受診する流れになります。

③CPAP治療の管理実績があるか

睡眠時無呼吸症候群と診断された場合、CPAP治療が必要になることがあります。CPAP治療は、定期的な通院やマスクの調整、使用状況の確認が必要です。

治療実績が豊富な病院であれば、CPAP機器の選定や使い方のサポートが丁寧で、継続しやすくなります。逆に、CPAPに慣れていない病院だと、調整に時間がかかることもあります。

受診前にできる準備

病院に行く前に、いくつか準備しておくと診察がスムーズになります。

いびきや無呼吸の記録を残しておく

一人暮らしの場合、自分のいびきや呼吸の状態を確認するのは難しいですよね。そんなときは、スマホアプリを使って録音・録画しておくと、医師に状況を伝えやすくなります。

いびきを自分で確認したい|一人暮らしでも使えるアプリと受診の判断基準【2026年版】も参考にしてください。

家族と一緒に住んでいる場合は、「何時ごろに呼吸が止まっていたか」「どれくらいの時間止まっていたか」などをメモしてもらうと、診察で役立ちます。

持病や服用中の薬をまとめておく

高血圧、糖尿病、心臓の病気など、治療中の病気がある場合は、その情報を医師に伝えましょう。服用中の薬がある場合は、お薬手帳を持参すると安心です。

日中の症状をチェックしておく

以下のような症状がある場合は、診察時に伝えてください。

  • 朝起きたときに頭痛がある
  • 日中に強い眠気がある
  • 集中力が続かない
  • 運転中に眠気を感じる
  • 起きても疲れが取れない

これらの症状は、睡眠の質が低下しているサインかもしれません。

受診の流れと検査について

耳鼻咽喉科での診察の流れ

耳鼻咽喉科では、以下のような流れで診察が進むことが一般的です。

  • 問診: いびきの頻度、日中の眠気、頭痛の有無などを尋ねられます
  • 鼻・喉の視診: 気道の狭さや炎症の有無をチェックします
  • 内視鏡検査(必要な場合): 細いカメラで鼻から喉の状態を観察します
  • 簡易検査の提案: 自宅で使える検査機器を貸してもらえることもあります

初診時には痛みを伴う検査はほとんどないため、安心して受診できるでしょう。

呼吸器内科・睡眠外来での検査

呼吸器内科や睡眠外来では、まず簡易検査を行うことが多いです。自宅で指先にセンサーをつけて寝るだけで、呼吸の状態や酸素濃度を測定できます。

簡易検査で無呼吸の回数が多かった場合、精密検査としてPSG検査を受けることになります。PSG検査では、一晩病院に宿泊して、睡眠中の脳波、呼吸、心拍、酸素濃度などを詳しく測定します。

「大変そう」と思われがちですが、体にセンサーを貼り付けて寝るだけで、痛みはありません。普段通りに眠るだけです。

治療法について知っておきたいこと

睡眠時無呼吸症候群と診断された場合、いくつかの治療法があります。重症度や原因に応じて、医師と相談しながら選んでいきます。

CPAP治療

CPAP治療は、寝ている間にマスクをつけて気道を開く方法です。「大掛かりな装置をつけて寝るなんて」と抵抗を感じるかもしれませんが、最近のCPAPは小型で静音性が高くなっています。

マスクもさまざまな形があり、自分に合ったものを選ぶことができます。慣れるまで少し時間がかかることもありますが、使い始めると「朝すっきり起きられる」「日中の眠気がなくなった」と実感する方が多いとされています。

マウスピース治療

軽度から中等度の無呼吸の場合は、マウスピースでの治療が選ばれることがあります。寝るときにはめるだけで、下あごを前に出して気道を確保します。

CPAPより手軽で、見た目の抵抗感も少ないため、生活の質を維持しやすいとされています。ただし、保険適用でマウスピースを作る場合は、医師の診断書や紹介状が必要になります。

手術治療

鼻や喉の構造的な問題が原因の場合は、レーザー治療や扁桃切除術などの手術が考慮されることもあります。

「手術は怖い」と思うかもしれませんが、最近のレーザー治療は出血が少なく、回復も早いとされています。ただし、肥満や気道の筋肉の弛緩が原因の場合は、手術だけでは再発する可能性もあるため、医師とよく相談することが大切です。

放置すると生活にどんな影響があるか

呼吸が止まる症状を放置すると、日常生活にさまざまな影響が出る可能性があります。

運転中の居眠りリスク

日中の強い眠気が続くと、運転中に意識が飛ぶことがあります。信号待ちで寝てしまう、高速道路で記憶が飛ぶといった経験がある場合は、事故につながる前に受診を検討してください。

高血圧の悪化

睡眠中に呼吸が止まると、体が酸素不足になり、心臓や血管に負担がかかります。その結果、血圧が上がりやすくなり、降圧剤を飲んでいても血圧が下がらないことがあります。

集中力の低下

睡眠の質が悪いと、仕事や勉強に集中できなくなります。ミスが増える、会議中に眠くなる、記憶力が落ちるといった症状が続く場合は、睡眠の問題を見直すことが大切です。

受診のハードルを下げる選択肢

オンライン相談を活用する

2026年現在、いびきや睡眠に関する相談を、オンラインで受け付けているクリニックもあります。初診からオンラインで対応できる場合もあるため、忙しくて病院に行けない方は検討してみてください。

ただし、検査や治療が必要になった場合は、結局は病院に行く必要があります。あくまで最初の相談や、受診先の判断をサポートしてもらう手段と考えてください。

簡易検査キットを使う

自宅でできる簡易検査キットを郵送してくれるサービスもあります。自分のいびきのレベルを知った上で受診すれば、診察がスムーズになることがあります。

ただし、簡易検査だけでは診断が確定しないため、結果が気になる場合は必ず医療機関を受診してください。

家族のサポートが大切

いびきや無呼吸は本人が気づきにくい症状です。家族が「いびきがひどい」「呼吸が止まっている」と気づいた場合、優しく受診を勧めてあげてください。

「心配だから一緒に病院に行こう」と声をかけるだけでも、大きなサポートになります。治療が始まった後も、CPAPの使い方を確認したり、励まし合ったりすることで、治療の継続につながることがあります。

受診の目安と緊急性の判断

以下のような症状がある場合は、できるだけ早めに受診することをおすすめします。

  • 呼吸が止まっている時間が10秒以上続く
  • 一晩に何度も呼吸が止まる
  • 日中の眠気が強く、運転に支障が出ている
  • 朝起きたときに頭痛がある
  • 起きても疲れが取れない
  • 家族から呼吸停止を指摘された

特に、運転中に眠気を感じる場合は、事故のリスクがあるため、早めの受診が必要です。気になる症状がある場合は、自己判断せず医療機関に相談してください。

いびきで病院に行くべき?受診の判断基準と科の選び方【2026年版】も参考にしてみてください。

よくある質問

耳鼻咽喉科で呼吸器内科への転院を勧められる基準は?

耳鼻咽喉科での検査で、気道が極端に狭い場合や、扁桃腺の肥大が重度であると判断された時、簡易検査で無呼吸の回数が一定の基準を超えた場合に、呼吸器内科や睡眠外来への紹介が行われることが多いです。転院ではなく併診という形で両方に通うこともあります。

「いびき外来」がない小さな町の病院でも見てもらえますか?

対応できない場合が多く、紹介状が必要になる可能性があります。事前に電話で確認することをおすすめします。「いびきと無呼吸で受診したい」と伝えれば、対応可否を教えてもらえます。

土曜・日曜でも受診可能なクリニックはありますか?

設備(検査機器)の都合で平日のみの場合が多いですが、初診相談のみ可能な施設もあります。病院のホームページで診療時間を確認するか、電話で問い合わせてみてください。

歯科でマウスピースを作りたいですが、内科受診なしで可能ですか?

保険適用の場合は、医師の診断書や紹介状が必須です。自費治療なら可能ですが、まずは原因を精査するために内科や耳鼻科を受診する方が安全です。マウスピースが適しているかどうかは、無呼吸の重症度によって変わります。

最初の検査で「異常なし」と言われましたが、まだ息苦しさがあります

簡易検査では検出できない「中枢性」や軽度のケースもあります。その場合は、PSG検査(終夜睡眠検査)ができる病院への転院を検討すべきです。セカンドオピニオンを求めることも一つの方法です。

子どもも大人と同じ検査でいいの?

お子さんの場合は小児用のPSG検査が必要です。大人とは基準値や検査方法が異なるため、小児呼吸器や小児耳鼻咽喉科の専門がある病院を受診することをおすすめします。お子さんの成長や発達にも関わるため、早めの相談が大切です。

手術で改善を目指すことはある?再発が心配です

鼻や喉の構造的な問題が主な原因の場合、手術で改善を目指す可能性があります。ただし、肥満や気道の筋肉の弛緩が原因の場合は、手術後も再発するリスクがあります。医師と相談しながら治療法を選ぶことが重要です。

まとめ:症状に合わせた受診先を選び、病院選びで失敗しないための準備を

いびきで呼吸が止まる症状がある場合、まず自分の症状を整理することが大切です。鼻づまりや喉の違和感が主な場合は耳鼻咽喉科、日中の眠気や肥満がある場合は呼吸器内科または睡眠外来、心臓や血圧の問題がある場合は循環器内科も併せて受診を検討してください。

お子さんの場合は、小児科または小児対応の耳鼻咽喉科を選ぶことが基本です。

病院選びでは、「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」の記載があるか、検査設備があるか、CPAP治療の実績があるかを事前に確認しましょう。これだけで、無駄な通院を大きく減らせます。

受診前には、いびきの記録、持病や服用中の薬、日中の症状をまとめておくと、診察がスムーズになります。

呼吸が止まる症状を放置すると、心臓や脳への負担が大きくなる可能性があります。運転中の事故リスクや、高血圧の悪化、集中力の低下など、日常生活にも影響が出ることがあります。

早めに受診することで、安心して眠れる毎日を取り戻せるかもしれません。あなたとご家族の健康のために、一歩を踏み出してみてください。